エデンの東」を観に行ってきました。
なんだか自分でも吃驚するほど泣きました。
途中からずっとポロポロ泣いてた気がする。

公演は明日までで、ただの感想ですが
ネタバレを含みますので分けます。

エデンの東」 5/28 1部 @シアターBRAVA! 

シアターBRAVA!は、元四季劇場時代からあまり変わらずでした。
1階で席が交互になっているのは良かったんですが
段差がなかったので演者の場所によっては、
いまいち見えないことがありました。
これは席にもよるんやと思うんですが。
後、一番驚いたのがお客さん。
まあ、潤君ファンが多いのは当然として、若い子が多かった。
中学生高校生とか?
土曜だったからかなぁ。
後、お母さんと小学生くらいのお子さんも多かった。
正直、小学生には難しいというか
理解しにくいんじゃないかなぁと思いました。
両隣が小学生だった(笑)んですが明らかに横の子、
途中から集中切れてたから。
横で泣いてる私を見て驚いてた。

なんでこんなに泣けるんだろう、と思うくらいに泣きました。
終わったらえらく目が腫れてました。
テーマとしては誰でも一度は通る青年期の想いで。
だからこそ共感しちゃったんでしょうね。
潤はとても繊細で傷つきやすく不器用なキャルが
とても嵌っていたと思います。
ただ愛されたい、それだけなんだけどとても不器用で、
自分勝手なのもわかるんだけど方法を知らないキャルの
不器用さがすごく悲しかった。
そんなキャルの悲しさがとてもよく伝わってきました。
所々笑い所があったのが意外でした。
隣のパン屋の姉弟の出てくるシーンなんですが、
それが重くなってしまう話を救っていました。
場面転換にもなっていて、とてもリズム良く進んでいくお話が
観ていて飽きさせない。
田舎町の狭い人間関係の中で、最初と最後では様々に
変わってくる人の感情と人のエゴみたいなものが面白かったです。
登場人物の誰もが悪い人ではない、けれど少しの
自分中心な思いがすれ違わせてしまう。

キャル(松本)は、感情の起伏が激しくて、
その高低差が激しいのでこれを毎日やる役者さんというのは
すごく体力がいるだろうなぁ、と思いました。
あれだけ感情を振れさせて、その後すぐには松本に戻って
カーテンコールに戻ってくるんですよ。
役者ってすごいな、と思いました。
父親の不器用な愛情を少し知ったキャルが父親のために、
と頑張ってお金を儲けようとしている時の純粋さが
とても可愛くて。
父親にプレゼントとしてあげたお金をもらってもらえず、
否定されてしまった悲しみのシーンは凄かったです。
キャルの哀しみと絶望が叫びとなって、溢れていく様は
固まってしまうほどに。
キャルの絶望が、その前のキャルの「喜んでもらえるだろうか」
といううきうきしていた彼を見ているせいで
痛いほどに悲しくて。
それに追い討ちをかけるように母親にも罵られ。
母親のケイト役の銀粉蝶さんは「タイガー&ドラゴン」の
さゆりちゃんと同人物だと思えない!
あまり出演時間は長くはないんですが、凄い存在感。
女優さんって凄いなぁ。
冷たい言葉を掛けながらも何処か自分と似ているキャルを
愛おしいと思う気持ちが伝わってきました。
小橋君は流石で、嫌味なほどに優等生で純粋なアロン(キャルの兄)を
嫌味なく演じきっていました。
映画も原作も話は知っていてもきちんと読んだり観た事はなかったので
父にプレゼントを断られたキャルがアロンを連れて
死んだと聞かされていたケイトの元へと行った時は
どういう反応をするんだろう、と思っていたら。
アロンは、母親はいないんだ。という言葉で事実を認めて
真実は認めないんですよね。
そんな自分の価値観以外のものは認められない、受け入れられない
アロン、そしてアダム(父)の象徴のように感じました。
ああ、受け入れないんだ・・・、と。
パン屋さんのアンディに、モントレーの娼婦街へ連れていってくれ、
というシーンではアンディのリアクションに
本気で潤が笑ってしまっていました(笑)
面白すぎる、あの人。
豆をつくるダンスも可愛かったー。
(大豆で儲けるために畑の手伝いをしているキャルが
踊ってる様子をパン屋姉弟が発見したあと、
それを踊りながら出てくる。笑 なんだろう、伸びをしているな感じ?踊り)
タイトルは、最初にアブラ(アロンの彼女)が言っているキャルのことで、
あまりにも松本にぴったりで笑ってしまいました(笑)
最後には、父親に必要とされ、アブラと心を通わせることで
救われるんですが「エデンの東」というタイトルの意味が
きちんとわかるようになっていて。
救われて、それでも何か悲しい想いが残る舞台でした。

カーテンコールは3回あって、
最後みんなとハイタッチしていったんですが
小橋君の襟をなおし、ウィルと微笑みあい、
パン屋のお姉ちゃんにはどつかれ、
ランディに先に素通りされたのを、潤が無視し返して、
最後に「もう〜〜」と笑いながらハイタッチしていました。
可愛かったーー。
そして最後にすると見せかけて1回止めといてから
最後の最後「投げチュー」して帰ってきましたよ、松本様は。
流石でした(笑)

観に行ってよかった。
とても良かったです。